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2025/08/06
ニュースリリース

スパッタ計数システム「サンアーク スパッタカウンター」をレンタル開始
生産品質と作業効率の向上に貢献

日本酸素ホールディングスグループの日本産業ガス事業会社である大陽日酸株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:永田 研二)は、溶接中に発生するスパッタを数値化できる計数システム「サンアーク スパッタカウンター」を開発し、レンタルを本年6月から開始しました。本システムを活用することにより、生産品質の安定と生産管理・改善作業の効率化が促され、環境負荷の低減にも貢献します。
※「サンアーク」は大陽日酸の商標です

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「サンアーク スパッタカウンター」によるスパッタ計数結果の例


溶接時に発生するスパッタは,製品に付着すると除去の追加作業が生じ、付着部位によっては欠陥・部品不良を生じます。そこで、シールドガスおよび溶接条件を選定・調整する際に、スパッタ発生量を容易に評価できる手法が求められていました。この課題の解決を目的に溶接カメラの動画から容易に計数可能なシステムを開発しました。
スパッタ計数は、従来、捕集箱による手法で行われており、多大な手間と工数がかかっていました。一方、本システムでは、専用カメラで捉えた光の粒をスパッタと判定し、静止画毎にスパッタの個数を計測、溶接中に発生する個数を集計していきます。尚、本システムは、ソフト、カメラ一式、パソコンで構成され、方法および装置として特許を取得しています。

1.装置特徴
① わかりやすい結果表示
撮影した溶接の動画と同時にスパッタ計数値をグラフ表示することができ、瞬時値、最大、最小、平均や累計値も表示可能です。また、スパッタ計数値が時間推移で表示できるため、どこの個所(スタート位置等)のスパッタが多いのか明確になります。

② 解析結果の保存,転送が可能
保存した解析結果は一覧で表示でき、選択した二つのデータを容易に比較できます。また、各結果をCSVファイルで出力することができるため、データの活用も可能です。

③ 優れた操作性
リアルタイムに計数値をグラフ表示することができると共に、画面上で計測範囲が設定できます(トリミング機能)。さらに、閾値を超えた場合にアラートを設定することが出来ます(警報機能)。

 




「サンアーク スパッタカウンター」によるスパッタ計数手法
 


2.活用方法
以下の観察ができるため、スパッタ低減による高品質溶接への改善が容易になります。
①溶接機、ワイヤ、シールドガスの切り替えによるスパッタへの影響
②溶接条件の変更によるスパッタへの影響
③その他条件比較による、日々の生産におけるスパッタ発生量の変化
④スパッタの発生場所や発生時点(スタート、本溶接の各部位、クレータ)の明確化

3.今後の展開
本システムはレンタル形式で、溶接品質の管理・向上に取り組むお客様に幅広くご提案します。本システムの活用により、スパッタ・不良品の減少と生産性向上を同時に図ることで、廃棄物の削減と省エネ効果から環境負荷の低減に貢献します。



本件に関するお問い合せ
大陽日酸株式会社
広報部: 03-5788-8015