大陽日酸技報Technical Report

2021年9月最新情報

寄稿

大陽日酸における酸素燃焼技術開発
Development of oxy-fuel combustion technologies in TNSC

当社の酸素燃焼技術は、1970年に米国より酸素バーナを技術導入することより始まり、その目的は時代と共に大きく変遷してきた。当初は工業炉の増産への利用、その後、省エネルギー、環境対策、さらに、近年ではカーボンニュートラルへの貢献と変革している。この様な状況のもと、当社が50年間にわたって開発してきた主要な酸素燃焼技術を紹介し、今後、これらの技術をベースにどのように展開すべきかを述べる。
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技術報告

量産型HVPE成膜装置向けGaCl3供給技術の開発
Development of GaCl3 Supply Technology for Mass-Production Halide Vapor-Phase Epitaxy System

エネルギーをみんなにそしてクリーン
産業と技術革新の基盤をつくろう

低炭素化社会実現に不可欠のパワーデバイスでは、電力ロス低減のために電力変換効率の向上が図られており、シリコン(Si)よりバンドギャップやバリガ指数等の材料物性面で優れた炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)および酸化ガリウム(Ga2O3)といった次世代半導体材料の実用化が期待されている。特にGa2O3は基板を安価に製造可能であり、市場競争力の高いデバイスになると見込まれている。しかし高性能で低価格なGa2O3デバイスを実現するには成膜コスト低減が課題であり、この解決には高速成長かつ高純度成膜が可能な金属塩化物を原料とするHVPE(Halide Vapor-Phase Epitaxy)法を用いた量産型HVPE成膜装置の実現が必要である。
本稿では、量産型Ga2O3-HVPE成膜装置の実現に向けて、原料となる三塩化ガリウム(GaCl3)を供給するGaCl3ジェネレータの試作・評価を実施したので報告する。
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技術紹介

ミキシングカラムのシミュレーション技術
Simulation of Mixing Column for Cryogenic Air Separation Unit

エネルギーをみんなにそしてクリーン
産業と技術革新の基盤をつくろう

低純度酸素製造プロセスに用いられるミキシングカラムでは、塔頂からの液体酸素と塔底からの空気ガスとが気液接触するため、その分離挙動は通常の蒸留操作とは異なる。本稿では、当社の熱と物質の移動現象に立脚した規則充填蒸留塔のシミュレーション技術のミキシングカラムへの適用性をパイロットスケール装置を用いて検討した。その結果、シミュレーションはミキシングカラムの分離挙動を予測し、設計方法として適用できることがわかった。本シミュレーション技術は、コンパクトで省エネルギーな深冷空気分離装置の提案に貢献できる。
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多重周回飛行時間型質量分析計を用いた酸素同位体分析
Analysis of Oxygen Isotope Ratio with Multi-Turn Time-of-Flight Mass Spectrometer

すべての人に健康と福祉を

当社では酸素安定同位体を濃縮した水や酸素ガスなどを製造しており、品質保証及び製造装置の性能評価のため同位体濃度を測定している。主に質量分析計を用いるが、質量差が0.004 Daと極めて小さい16O18Oと17O2を分離検出することはできない。本稿では、16O18Oと17O2を分離検出できる高分解能な多重周回飛行時間型質量分析計を導入し、酸素ガスの状態で分析可能であることを確認した。分析精度と正確度を評価したところ良好な結果が得られ、酸素同位体分析を正確に行えることを証明した。
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電気炉製鋼向け高効率酸素制御システム「SCOPE-JET®Advanced Post-combustion」
Advanced Oxygen Control System for Post-combustion in EAF

産業と技術革新の基盤をつくろう
つくる責任つかう責任
気候変動に具体的な対策を

当社では高速酸素バーナ・ランス「SCOPE-JET」、未燃排ガスの二次燃焼システム「SCOPE-JET Post Combustion」を展開している。これまで培った電気炉製鋼プロセスにおけるノウハウと、カーボンニュートラル社会の実現に向けた省エネルギー性向上の要求を受けて、酸素制御システムとレーザー式ガス分析装置を連動させた高効率酸素制御システム「SCOPE-JET Advanced Post-combustion」を開発した。電気炉製鋼プロセスに本システムを用いた結果、従来操業と比較して電力原単位を7 kWh/T削減するとともに、酸素原単位を20%削減した。
※SCOPE-JETは大陽日酸の登録商標です。
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関連サイト:大陽日酸ガス関連機器サイト

商品紹介

溶接の可視化・監視用カメラ 新「サンアークアイ」
Welding surveillance camera new "Sun Arc Eye"

産業と技術革新の基盤をつくろう

溶接監視カメラは、狙い位置ずれや溶融池流動の監視を行うために使用されている。また、近年の製造業トレンドとして、溶接の自動化、無人化およびデジタル化のニーズが高まっており、こうしたニーズに対応すべく、溶接可視化カメラのニーズが高まっている。そこで監視と可視化のいずれにも対応できる新型のカメラ「サンアークアイ」を紹介する。
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次世代医療ガス残量監視システムTerm-3
Term-3, Residual Quantity Monitoring System for Medical Gas in the Next Generation

すべての人に健康と福祉を
産業と技術革新の基盤をつくろう
つくる責任つかう責任
気候変動に具体的な対策を

次世代医療ガス残量監視システムTerm-3(以下、Term-3)は、医療ガスの残量情報を遠隔地より監視可能としたシステムである。供給装置側に設置された専用端末と、クラウド上の冗長化されたサーバより構成され、手持ちのスマートフォン、タブレットからの監視データ閲覧を可能とするなど、安定性と利便性の向上を図った。
セキュリティ対策として通信経路を暗号化。ガス残量に異常が発生した場合は、警報発報だけでなくメール通知も行う。これらの対策および機能により、Term-3は、安定的なガス供給を実現し、異常発生時の重大事故回避を可能とした
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BS001型液面計(LGC用液面センサー・表示器)
Model BS001 liquefied gas level gauge (Liquefied gas level sensor and indicator)

すべての人に健康と福祉を
産業と技術革新の基盤をつくろう
つくる責任つかう責任

医療用液体酸素供給や凍結保存容器への液体窒素供給に利用されるLGCの標準的なフロート式液面計はフロートが容器内部で引っ掛かり、正常に液量を示さないことがあり、液切れが度々発生している。
この問題を解消し、且つ、液残量の視認性を向上した液面計を開発し、販売を開始したので紹介する。
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長寿命LPG用中圧ガス切断火口「3051Ⅱ」
Long Lifetime Middle-Pressure Gas Cutting Nozzle “3051II” for LPG

働きがいも経済成長も
つくる責任つかう責任

鉄のガス切断において、高温のスパッタ(溶融鉄)が吹き上がり火口のガス流路に付着すると、ガスの気流が乱れ切断面不良が発生する。メンテナンスを行い火口に付着したスパッタを除去することで切断性能を復帰させることができるが、メンテナンスツールで火口のガス流路を傷つけると復帰不能となり、新品に交換する必要性が生じる。そこで当社は、材質変更によりスパッタが付着しにくい「3051II」を開発し、火口のメンテナンス性の向上および長寿命化を実現させた。
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