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ロシア超電導限流器におけるターボ冷凍機運用開始のお知らせ
(商品名:NeoKelvin®-Turbo 2kW/ネオケルビンターボ2kW)

  • 2019/11/27 ニュースリリース
 大陽日酸株式会社(社長 CEO:市原 裕史郎)では、モスクワ市電力公社(以下、UNECO 社)とSuperOx LLC(以下、SuperOx社)とが進めている超電導限流器の実証プロジェクトにおいて、ターボ・ブレイトン冷凍機注1 NeoKelvin®-Turbo 2kW(ネオケルビンターボ2kW)3台を納入し、現地での商用運用が開始されましたのでお知らせいたします。
 
 
1.納入の経緯と概要
近年、モスクワ市では電力需要の増加に伴う事故電流(特に短絡事故)への対策のため、回路遮断器(以下、CB)の大容量化が必要でしたが、対策費用が高額になるという課題がありました。
高温超電導線材メーカーであるロシアのSuperOx 社とその関係会社である日本のSuperOx Japan 社では、対策費用の削減と動作能力での優位性の観点からCB に代えて超電導限流器(以下、SFCL)注2 の導入をUNECO 社に提案し、モスクワ市内変電所への220kV 用SFCLの設置が進められておりました。
大陽日酸ではSuperOx Japan 社を通じて2017年にNeoKelvin®-Turbo 2kW を3 台販売する契約を締結しており、2018年12月にモスクワ市内のUNECO社変電所への設置を完了いたしました。その後、SFCLを含めたシステム全体の試運転および電力系統への接続が完了し本格的な商用運用が開始されました。
 
2.NeoKelvin®-Turbo の概要
当社では、これまでに国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「イットリウム系超電導電力機器技術開発(2008~2012 年度)」においてネオンを冷媒とする冷凍能力2kW のターボ・ブレイトン冷凍機(NeoKelvin®-Turbo 2kW)を開発し、2013 年5 月に商品化しました。
さらに、2016 年には5 倍の冷凍能力を持つNeoKelvin®-Turbo 10kW も商品化しております。2kW 機、10kW 機ともに高温超電導送電線の冷却用として国内外で試験運用の実績を重ねております。
 
(1)装置の特長
① ネオンガスの圧縮と膨張を行うターボ回転機の軸受には、主軸を空中で浮上させ非接触で運転可能な磁気軸受を採用し、メンテナンスを削減。
② 膨張機で発生するエネルギーを回生電力として圧縮機へ戻した省エネルギー構造。
③ 圧縮機の回転数変化による精度の良い運転温度制御方法の採用。
 
(2)2kW 機の仕様(1台あたり)
冷却温度:70K(-203℃)冷凍機出口液体窒素温度
冷凍能力:2kW
電源電圧:3 相交流、400V
消費電力:55kW
冷却水:250L/min
 
3.今後の展開
今回の取り組みによりSFCLの優位性が実証されれば、将来的にモスクワ市内への更なる導入も期待されるため、今後も当社冷凍機の普及に向けた取り組みを進めてまいります。
 
以 上
 
【用語解説】
注1)ターボ・ブレイトン冷凍機
動作ガスが4 つの過程(①断熱圧縮、②等圧冷却、③断熱膨張、④等圧加熱)により寒冷を発生する冷凍機です。ターボ圧縮機で圧縮されたネオンガスは圧縮熱を大気へ放散した後、膨張タービンにて断熱膨張を行い、ネオンガスの温度が低下します。
その後、周囲の熱を吸収して、ターボ圧縮機の吸い込み口に還流されます。実際の冷凍機には、ターボ圧縮機と膨張タービンの間に熱交換器が挿入され、膨張タービンで発生される冷熱を回収することにより、極低温を生成します。
注2)限流器
電流系統の短絡・漏電による事故電流を抑制するための手段の一つとして、過負荷電流を速やかに限流する機器です。特に超電導限流器は、きわめて敏速な超電導相変化を利用するため、事故電流への応答性に優れています。

            
NeoKelvin®-Turbo 2kW」装置外観                SFCL設置写真


 
本件に関するお問い合わせ
大陽日酸株式会社
東京都品川区小山1-3-26
管理本部 広報・IR部
TEL:03-5788-8015

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