Hiroyasu Ito 伊藤 洋康

エンジニア部門

株式会社千葉サンソセンター 五井工場 製造課
2012年入社/工学研究科 未来材料創成工学専攻 修了

産業ガスをより安く、より安定的に供給するために、
工場の効率化・標準化に取り組み、
コストミニマムとなる操業を目指す

My Work

設備の真の性能を追求し、さらなる製造コスト削減へ

千葉サンソセンターは、京葉工業地帯の五井と袖ヶ浦の両地区に、それぞれ大型空気分離装置を配置して、酸素ガス・窒素ガスを生産し、総延長60kmのパイプラインにより、京葉石油化学コンビナートの31社に、24時間体制で供給。また、液化アルゴンを製造してタンクローリーで輸送し、半導体メーカーなどに販売しています。ここでの重要な技術開発のポイントは、効率的な製造・供給を追求し、いかに電気代削減を図るか。酸素、窒素、アルゴンは空気中に含まれるため、原料コストは発生しませんが、その一方で、製造・供給コストには膨大な電気代がかかるからです。
千葉サンソセンターでは3年前、現状のコンビナート全体のガス需要に対してコスト高になっていた既存の設備を見直し、五井工場に新窒素圧縮機、袖ヶ浦工場に新空気分離装置を設置。大幅な電気代削減を実現しました。
そんな中、現在私が目指しているのは、五井工場の新窒素圧縮機を中心とした新旧設備のさらなる性能の追求により、コストミニマムとなる工場操業を支援すること。具体的には、新窒素圧縮機について毎時データを年単位で集計・精査し、その分析結果をもとに、どのような条件で操業を行えばコストミニマムを実現できるか、その“解”を求めています。地道な作業ですが、24時間365日操業であるため、ガス需要に対するほんの小さなズレが1年後には大きな製造コストとして効いてきます。そのため、日々自分が対峙しているデータが、当社の大事な収益源となるという責任感、また同時に、日本のものづくりの要の一つともいえる、京葉石油化学コンビナートへの貢献につながるという自負と誇りを感じながら技術開発に取り組んでいます。

Chellenging

自らの工夫と少額の投資で、省エネ効果を実現する

新窒素圧縮機の性能を追求する一方で、既存の設備の運用見直しによるコストダウンや作業の効率化・標準化に取り組むのも私の重要なミッションです。掲げた改善テーマに対する現状の調査検討、対策工事の計画・スケジュール調整、得られたデータの分析などを進めつつ、試行錯誤しながら結果を出していくプロセスは苦労の連続。しかし、自らの工夫と少額の投資によって、大きな省エネ効果が上げられた時はやりがいを感じます。
例えば、石油化学メーカーのお客様へ供給するガスの、圧力保持を目的とした減圧調整量の削減に成功したのもその好例です。この供給系統のお客様は、供給するガスの圧力を少しでも変動させると、お客様側の装置が止まってしまうという問題があり、当社では圧力を一定に保つよう、必要以上のガスを供給し、余剰分を別系統に減圧させることで対処していました。しかし、この減圧調整量を、従来の半分ほどの量としても、十分安全に圧力を保持できるのではないか──。そんな仮説を改善テーマとして掲げ、調査に乗り出しました。そして、データ分析から試験操業と、プラントを運転するオペレーターにも協力してもらいながら作業を進め、実際に減圧調整量を削減できるという結果にたどり着いた時は、達成感を覚えました。こうしたテーマに取り組むことは、私にとって新しい知識が得られ、自分の技量の向上にもつながる経験。そんな手応えを感じることができるのが、何よりの喜びになっています。

Message

世の中に広く貢献できる、当社の幅広い事業に注目してほしい

現在、千葉サンソセンター五井工場に配属されて5年目。しかし、工場に関して未知の部分がまだまだあります。プラントの運転、機械や電気の知識、調査検討や対策工事の計画を進めていく上での協力業者との折衝スキル、さらには、高圧ガス保安法や消防法など、操業を行う上で遵守すべき数々の法律に関する知識……、これらの分野について、それぞれの専門家と渡り合えるくらいの知識が必要であり、今の私ではまだ力不足なのです。しかし、それだけこの仕事が奥深いということであり、そこにチャレンジしていく面白さがあります。
大陽日酸は、私が取り組んでいる産業ガス事業をはじめ、医療分野から宇宙分野まで幅広い事業を手がけており、そのどれもが世の中に広く貢献できるものばかりです。そして、どれもが追求するほどに奥が深く、きっと自分が面白いと思える仕事になると思います。世の中に貢献できる、やりがいのある仕事を求めている方はぜひ、当社にチャレンジしてほしいですね。

My History

1986

愛知県名古屋市生まれ。2歳下に弟が一人。幼少期は体が縦にも横にも大きく、小学校の入学式では3、4年生に間違えられる。地元の少年野球チームに入り、スリム化に成功。得意教科は図工と美術。

1999

中学では友人達が勉強を始め、焦る。自分も頑張らねばと奮起。周りの助けや指導もあり、これまでの生涯で一番勉強できた日々となる。

2002

高校では野球部に所属。器用貧乏で大成せず。3年時の文化祭の劇では悪女を演じ、最初で最後の女装に挑戦。男性陣から好評を博す。

2005

勉強をサボった付けが回り、父親に頭を下げ1年間の浪人生活。この経験は時間を大切に使うこと、後悔しない程度の努力を継続することなど少なからず今の自分の馬力となって活かされている。

2006

大学は工学部の化学系学科に入学。配属した研究室では光をエネルギーへ変換するタンパク質の構造解析に取り組む。卒業旅行で同期のバリ人宅へ。サプライズで本人の結婚式に招待される。人生初の友人の結婚式はバリ島の格式高いものとなり、最高の経験となった。

2011

化学メーカー・インフラ業界をメインに就職活動を開始。大学の企業展でたまたま声を掛けていただいた会社が当社であり、事業内容と自分の就職活動の方向性が大きく一致。将来はこの会社で働くのか、と根拠のない自信をもってエントリーしたことを覚えている。

2012

大陽日酸に入社。個性豊かな同期と出会い、自らの個性の無さを痛感。3カ月の研修期間で絆を深め、全国に散らばる配属前は涙の別れとなった。(株)千葉サンソセンター五井工場へ配属となり、社会人生活がスタート。

2014

プライベートでは中学・高校の同級生と結婚、責任感が増す。仕事では工場運営の全体感を掴めてきた半面、慣れてきたからこそ分かる習得すべき技術・知識の多さに圧倒される。しかしそれらを一つずつ習得し、目標となる上司、先輩に一歩でも近づきたいという目標がモチベーションとなり、充実した日々を送る。

Episode

自分たちの仕事の重要性を痛感した出来事

千葉サンソセンターは、東日本大震災の際、保安用の窒素ガスの使用量がみるみる増加する中、絶やすことなく安定供給を完遂。万が一、供給が途絶えた場合は、お客様の設備が危険な状態に陥ります。震災の折は、従業員全員でコンビナートの保安確保に大きく貢献しました。それが、どれだけお客様にとって重大な出来事だったのか・・・。震災翌年に入社してすぐ、当社と、お客様である京葉石油化学コンビナート各社で組織される災害防止協議会に出席した際、それを思い知らされました。多くのお客様から「震災の時は保安用の窒素が途切れなくて助かった」「有事の時、心強い」と感謝の言葉をいただいたのです。
当社の役割は産業の裏方ですが、お客様からこれらの言葉を直接聞いたことで、自分たちは本当に重要な仕事をしているのだと身にしみて分かりました。そしてその後は、自分の仕事の先に京葉石油化学コンビナートの各お客様がいて、さらに石油化学業界を私たちが支えているのという自覚を持って仕事に取り組むようになりました。