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環境負荷を低減する製品の開発

環境負荷を低減する製品の開発

長年にわたり培ったガスコントロール技術をもとに、環境負荷を低減し、地球環境保全に貢献するさまざまな製品を開発、市場に提案しています。

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省エネルギー・CO2排出量削減に貢献する酸素燃焼技術

  • 省エネルギー
  • 大気汚染減少

大陽日酸は、様々な用途に向けた酸素燃焼技術の開発を行っており、省エネルギーや環境汚染物質の排出抑制に貢献しています。酸素富化燃焼とは、空気に純酸素を添加し、空気中の酸素濃度を21%以上にした支燃性ガスを用いて燃焼効率を高めるもので、空気燃焼と比べて高い火炎温度が得られるとともに、支燃性ガス中の窒素分を低減することができ、排ガスとして持ち去られるエネルギーを低減することができます。そのため、省エネルギーおよびCO2排出削減に貢献する技術として、高温の加熱炉や溶解炉等、各種燃焼アプリケーションへの応用が検討されています。
大陽日酸の酸素燃焼技術は、1970年に米国Air Reduction社より酸素バーナの技術導入を行ったところから始まります。これは、燃料(主に重油)と酸素をノズル先端に噴出し拡散混合燃焼させる方式で、空気バーナと共に溶解炉や焼結炉に取り付け、生産性を高めるのが役割でした。アメリカでは、アルミニウムの溶解に多く使用されていましたが、国内では主に電気炉の省エネルギー用として使用、その後アルミニウム溶解炉、耐熱セメント溶解炉、アルミナの焼結用キルン等、その他の工業炉プロセスに適用範囲が広がったため、大陽日酸ではそれに対応する独自の開発に取り組み、製品をラインナップしています。

電力原単位の削減、操業時間の短縮を図るSCOPE-JET®

「SCOPE-JET®」は、電炉製鋼プロセスで用いられる酸素バーナです。電炉製鋼プロセスにおいて酸素バーナは、炉内のコールドスポットを加熱することで、主に鉄スクラップの溶解促進のために使われます。
大陽日酸が開発した、コンパクトで極めて簡易なノズル構造を有する高速酸素バーナランス「SCOPE-JET®」は、一般的な酸素ジェットに比べ、より高速で高濃度の酸素を材料や溶鋼に対して噴出させることで、酸素利用効率の向上による電力原単位の削減や溶解時間の短縮を実現しています。

酸素富化燃焼でのNOx発生を大幅に削減するInnova-Jet®

「Innova-Jet®」は、酸素富化燃焼において、NOx(窒素酸化物)の発生を大幅に削減しつつ、省エネルギーを達成する技術です。酸素富化燃焼は、空気燃焼に対して高い火炎温度が得られるとともに排ガス熱損を低減することができるため、省エネルギーや炭酸ガス排出削減に貢献する技術として、各種燃焼アプリケーションに用いられています。その一方、火炎温度の上昇に伴いNOxの生成が増大するため、高温の加熱炉や溶解炉などへ導入する場合には、NOxの生成を抑制することが必要不可欠となります。
大陽日酸では、酸素富化燃焼においてNOxを低減する技術として、革新的な強制振動燃焼を利用した新しいコンセプトの超低NOx酸素富化燃焼技術「Innova-Jet®」を開発し、NOxを従来の1/20程度まで低減させることを可能にしました。

Innova-Jet®によるNOX排出削減効果

Innova-Jet®によるNOX排出削減効果

広い範囲を効率よく均一に加熱できるInnova-Jet® Swing

「Innova-Jet® Swing」は自励振動現象を応用し、火炎をスイングさせることで、広範囲を均一に加熱する酸素富化バーナです。自励振動現象とは、ノズルから噴出する流体の流れが近傍の壁面に沿って流れる「コアンダ効果」と呼ばれる流体現象で、これをバーナに応用することで、火炎の向きを周期的に変化させることができます。機械的な駆動部を必要としないシンプルなバーナ構造であるため、メンテナンス性にも優れます。
大陽日酸は、安定した自励振動火炎を得るためにバーナ構造を最適化し、最大で60°まで火炎をスイングすることができるバーナの設計技術を確立しました。火炎が直進する従来のバーナに比較しておよそ2倍の面積を効率よく均一加熱することが可能となり、従来の空気バーナと比較し30~40%の燃料削減を達成でき、省エネルギーおよびCO2排出量削減に貢献しています。

Innova-Jet®Swingの火炎

Innova-Jet® Swingの火炎

超電導電力機器冷却用大容量ターボ・ブレイトン冷凍機NeoKelvin®-Turbo 10kW(ネオケルビンターボ10kW)

  • 省エネルギー

超電導を利用した送電ケーブル分野では、実用化により電力系統の安定化やコストダウンが期待されており、特に電力需要の増加が見込まれる海外では、実用化の検討が進んでいます。これに対し大陽日酸では、ネオンを冷媒とする冷凍能力2kWのターボ・ブレイトン冷凍機「NeoKelvin®-Turbo 2kW」を2013年5月に商品化、さらに2016年7月には大容量ターボ・ブレイトン冷凍機「NeoKelvin®-Turbo 10kW」の販売を開始しました。
NeoKelvin®-Turbo 2kWでは、実証規模である長さ数百mの超電導ケーブルの冷却が限界でしたが、NeoKelvin®-Turbo10kWの商品化により、実用規模である長さ1km以上の超電導ケーブルの冷却が可能となり、超電導ケーブルの実用化に弾みがつくことが期待されます。また本装置の試作機は、韓国電力公社とLSケーブル&システムとが済州島(韓国)にて共同実施している超電導ケーブル実証試験に用いられ、2016年3月より実系統への送電が開始されました。ターボ・ブレイトン冷凍機を用いた超電導ケーブルの送電実施は世界初となります。

大容量ターボ・ブレイトン冷凍機NeoKelvinⓇ-Turbo 10kW(ネオケルビンターボ10kW)

大容量ターボ・ブレイトン冷凍機NeoKelvin®-Turbo 10kW(ネオケルビンターボ10kW)

省エネルギー型超大型空気分離装置

  • 省エネルギー

空気分離装置は、大気中の空気を装置に取り込み、液化・分離することで酸素や窒素を製造する装置です。
大陽日酸の提案する最新の超大型空気分離装置は、以下の改良により、従来の装置と比較して、ガス生産に必要な単位あたりの電気使用量を約15%削減し、省エネルギーを実現しています。
1. 装置、空気圧縮機の大型化による効率の向上
2. 圧力損失の小さい充填塔の採用による空気圧縮機の電力使用量削減
3 .「流下液膜式凝縮器」の採用による空気圧縮機の電力使用量削減

超大型空気分離装置

超大型空気分離装置

高性能新型PSA式窒素ガス発生装置(Nitrocube® RE・LTシリーズ)

  • 省エネルギー

PSA式窒素ガス発生装置は、吸着剤の特性を利用して、加圧と減圧を交互に繰り返しながら、空気中の酸素だけを吸着し、窒素を連続的に発生させることで窒素ガスを供給する装置です。 大陽日酸は、装置に使用する自社製吸着剤の技術改良により高性能化に成功するとともに、新開発した独自のガス分離プロセスに、窒素ガス発生量に応じた圧縮機の最適運転制御技術を組み合わせることで、消費電力の低減を実現しました。これら省エネ技術の搭載により、当社のPSA装置は、「中小企業経営強化税制」の対象設備となっています。

PSA式窒素ガス発生装置

PSA式窒素ガス発生装置

窒素製造装置(JN型・MG型)

  • 省エネルギー
  • オゾン層破壊低減
  • 騒音・振動軽減

窒素製造装置は、窒素ガスを大量に消費するお客さま向けに、需要地で窒素を製造・供給する装置です。従来の製造工程で必要であったフロン冷凍機を使用しないノンフロンプロセスを採用しています。JN型は、標準装備で騒音対策を実施しています。MG型は、プロセスの改良により窒素収率を向上させ、当社従来装置と比較して、ガス生産に必要な単位あたりの電力を約20%削減した高効率の装置です。さらに、大容量を供給する装置では、約30%の電力削減を実現しています。

窒素製造装置

窒素製造装置

THERMOS の真空断熱製品

  • 省エネルギー

大陽日酸の子会社であるサーモス株式会社では、産業ガス事業で培った真空断熱技術を応用し、1978年に世界初の高真空ステンレス製魔法びんを製品化しました。温かい飲み物や冷たい飲み物を携帯できる「真空断熱ケータイマグ」や保冷専用の「真空断熱スポーツボトル」のほか、短時間火にかけた調理鍋を保温容器で丸ごと保温し、余熱で食材に火を通すことで調理ができる「真空保温調理器シャトルシェフ」などをラインナップしており、これらはエコマーク商品にも認定されています。
「人と社会に快適で環境にもやさしいライフスタイルを提案する」という企業理念のもと、さまざまな製品を開発し続けることで、節約やエコにも貢献しています。

真空断熱製品とペットボトルの保冷性能比較

国内公開特許件数の推移〈大陽日酸(株)〉

シャトルシェフと一般鍋との保温性能比較

国内保有特許の事業分野別割合
シャトルシェフの構造

シャトルシェフの構造

パッケージ型水素ステーション ハイドロ シャトル

  • 地球温暖化防止
  • 大気汚染減少

ハイドロ シャトル(ハイドロ シャトル)は、水素ステーションを構成する4つの主要機器であるディスペンサー、プレクール装置、水素圧縮機、水素蓄圧器を一体化ユニットにしたものです。長さ約9m×幅約2m×高さ約2.6mとコンパクトで、定置式だけでなくトラック等に搭載して移動式ステーションとしても利用できます。また、パッケージ化することで、現地工事費を大幅に削減し、各機器自体も構造をシンプルにするなどの方法により、従来型のステーションの約1/2というコストダウンに成功しています。また移動可能なため、水素製造設備を持つオンサイトステーション、供給だけを行うオフサイトステーション、場所を移動して供給する出張ステーションなど、多様な役割を果たすことが可能です。
2017年12月には、大田区の「ニモヒス水素ステーション南六郷」に続いて、合同会社日本移動式水素ステーションサービス(ニヒモス)として当社が運営を担う「ニモヒス水素ステーション世田谷」が開業、水素ステーション普及を目指します。

トラックへ搭載した状態

トラックへ搭載したハイドロ シャトル

バイオガス精製装置

  • 地球温暖化防止

バイオガス精製装置は、常圧再生のPSA技術を採用し、バイオガス中のメタンガスを98%以上に精製するものです。酪農家や食品工場の中小規模分散型のバイオガスプラントを対象にコンパクト・低コストの精製装置として提供しています。
バイオガスから分離精製された高純度のメタンガスは、都市ガス機器の利用が可能であるため、カーボンニュートラルな地産地消のエネルギーとして、都市ガス導管への導入の可能性が検討されるなど、地球環境保全への貢献が期待されています。

バイオガス精製装置

バイオガス精製装置

ガス切断用燃料ガス(サンカッター®HL-1)

  • 地球温暖化防止

ガス切断は、鉄鋼の切断に広く用いられている切断方法であり、使用するガスは可燃性ガスと酸素です。大陽日酸では、可燃性ガスに水素を主成分とするガスを適用した「サンカッター®HL-1」を開発し、販売しています。同製品は、二酸化炭素がほぼ出ないため環境への負荷が少なく、かつ輻射熱を抑えることで作業環境にも優しいことが特徴です。
また環境性能だけでなく、従来比1.4倍の切断速度が可能なことや、熱歪みの低減、切断面の品質向上など、切断性能にも優れています。

LPGを100とした時のCO2排出比率

LPGを100とした時のCO2排出比率
サンカッター®HL-1

サンカッター®HL-1

サンカッター®HL-1切断の様子

サンカッター®HL-1切断の様子

新型小型燃焼式排ガス処理装置

  • 地球温暖化防止
  • 大気汚染減少

燃焼式排ガス処理装置は、エレクトロニクス製品の製造に使用されている難分解性のPFCガス等を高効率で分解し、地球温暖化防止、環境負荷の低減に寄与しています。
大陽日酸ではこの燃焼技術を応用し、CVD装置後段のドライポンプ出口直近に設置でき、従来必要だった排ガス希釈用窒素や排気配管ヒーターの削減可能なチャンバー1対1対応型新型バーナを開発しました。さらに、必要ユーティリティーを削減することにより、排ガス処理装置としてのCO2排出量を当社従来品と比較して50~60%低減しています。

新型小型燃焼式排ガス処理装置 バーナー外観

新型小型燃焼式排ガス処理装置 バーナ外観

新型小型燃焼式排ガス処理装置 燃焼部

新型小型燃焼式排ガス処理装置 燃焼部

液化ガス容器加温システムNACS HEAT®

  • 地球温暖化防止
  • 大気汚染減少

自動型シリンダーキャビネットU-NACSⅡの液化ガス容器加温システムとして新たに「NACS HEAT®」をラインナップしました。従来の温風式やジャケット式に比較してエネルギー交換効率が飛躍した省エネルギー型の容器加温システムです。また、キャビネット本体と連動したインターロック機能により安全かつ、安定したガス供給を可能としています。

〈従来比〉
・消費電力  50%減
・設備コスト 50%減
・供給能力  2~3倍
・設備面積  30%減

1860L容器

NACS HEAT®が装着された1860L容器

47L容器 容器装着イメージ

NACS HEAT®を47L容器へ装着する様子